
「ドローンの国家資格はどれくらい難しい?」という疑問に答えるため、学科試験と実地試験の形式・合格基準を、国土交通省と指定試験機関が公開している情報で整理しました。2026年6月5日から変わった実地試験のルールもまとめています。
この記事は公開情報をもとにした整理です(受験体験記ではありません)。
この記事の結論
- 学科試験は三肢択一のCBT方式。二等は50問・30分で正答率80%程度、一等は70問・75分で正答率90%程度が合格の目安です。
- 実地試験は持ち点100点からの減点方式。二等は70点以上、一等は80点以上で合格です。
- 2026年6月5日から、実地試験の点検作業に制限時間が設けられ、減点の基準も見直されました。
- 登録講習機関(スクール)で講習を修了すると、指定試験機関での実地試験は免除されます。
難易度を左右する3つの試験
| 試験 | 内容 | スクール経由の場合 |
|---|---|---|
| 学科試験 | 法律・機体・運航・リスク管理などの知識 | 必要(指定試験機関で受験) |
| 実地試験 | 机上試験・口述試験・実技試験 | 免除(スクールの修了審査に合格) |
| 身体検査 | 視力・色覚・聴力など | 必要(書類または会場で受検) |
学科試験の難易度
| 項目 | 一等 | 二等 |
|---|---|---|
| 形式 | 三肢択一式・CBT(パソコンで解答) | |
| 問題数 | 70問 | 50問 |
| 試験時間 | 75分 | 30分 |
| 合格基準 | 正答率90%程度 | 正答率80%程度 |
| 合格の有効期間 | 合格日から2年 | |
| 受験手数料 | 9,900円 | 8,800円 |
出典:指定試験機関「無人航空機操縦士試験案内サイト」(2026年9月確認)
二等は1問あたり約36秒で解く計算です。考え込んでいる時間は少ないので、知識をすぐ思い出せるように繰り返し練習するのがポイントです。出題のもとになるのは、国土交通省の「無人航空機の飛行の安全に関する教則」です。
よくある迷いポイント:「四択の試験?」
ネット上には「四肢択一」と書かれた情報もありますが、指定試験機関の案内では三肢択一式です。受験前に公式サイトで最新の形式を確認しましょう。
実地試験の難易度
試験の流れ
- 机上試験(飛行計画などに関する問題)
- 口述試験(飛行前の点検)
- 実技試験
- 口述試験(飛行後の点検と記録)
実技の科目と合格基準(マルチローター・基本)
| 項目 | 一等 | 二等 |
|---|---|---|
| 実技の科目(制限時間) | 高度変化を伴うスクエア飛行(6分) ピルエットホバリング(3分) 緊急着陸を伴う8の字飛行(5分) |
スクエア飛行(8分) 8の字飛行(8分) 異常事態における飛行(6分) |
| 採点方法 | 持ち点100点からの減点方式 | |
| 合格基準 | 80点以上 | 70点以上 |
出典:国土交通省「一等/二等無人航空機操縦士実地試験実施細則」(令和7年12月5日改正、令和8年6月5日施行)
二等の「異常事態における飛行」は、機体の位置を自動で保つ機能をオフにした状態で操縦する科目です。GPSなどの補助に頼らず、風に流される機体を手で止める技術が求められます。
2026年6月5日からの変更点
- 飛行前の点検、運航前・運航中の確認、飛行後の点検と記録に制限時間が設けられ、時間内に終わらない作業は減点の対象になりました(それぞれ3分・12分・5分)。
- 記録の軽いミスなどの減点が軽くなった一方、最初の離陸前の安全確認が不十分な場合は不合格になるなど、安全確認の重要度が上がりました。
- スクールの修了審査も、この変更にあわせて内容が変わったと案内しているスクールがあります。
※制限時間と減点の見直しの内容は、登録講習機関の解説(2026年)で照合しています。施行日は国土交通省の実施細則で確認済みです。
合格率は?
この記事の作成時点では、国や指定試験機関が公表している合格率のデータを確認できませんでした。スクールが独自に公表している合格率は、集計の方法がスクールごとに違うため、そのまま比べられない点に注意してください。
合格までの進め方
| 段階 | やること |
|---|---|
| 1. 準備 | DIPS2.0で技能証明申請者番号を取得し、指定試験機関のアカウントを作る |
| 2. 学科 | 教則を読み、問題集で繰り返し練習。CBTを予約して受験 |
| 3. 実地 | スクールで講習・修了審査(または指定試験機関で実地試験)。点検の手順と時間配分も練習する |
| 4. 身体検査 | 書類または会場で受検 |
| 5. 交付申請 | DIPS2.0から技能証明書の交付を申請 |
学科の勉強方法はドローン国家資格の勉強方法で詳しく解説しています。
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よくある質問
Q. 初心者でも二等に合格できますか?
登録講習機関には初学者向けのコースがあり、操縦経験がなくても講習から始められます。実地は減点方式なので、基本操作を安定させ、点検の手順を時間内に正確にこなせるかがカギです。
Q. スクールに通わず一発試験で受けるのは難しいですか?
指定試験機関での実地試験を直接受けることもできます。ただし、試験の流れや点検の手順を自分で身につける必要があり、不合格のたびに受験手数料(二等基本20,400円)がかかります。
Q. 費用はいくらかかりますか?
国に払う費用と講習費の内訳はドローン免許(国家資格)の費用、一等と二等の違いはドローンの資格の種類まとめをご覧ください。
まとめ
- 学科は三肢択一のCBT。二等50問30分・80%程度、一等70問75分・90%程度。
- 実地は100点からの減点方式。二等70点・一等80点以上で合格。
- 2026年6月5日から、点検作業の時間制限と安全確認の重視が加わりました。
参照元一覧
- 国土交通省「二等無人航空機操縦士実地試験実施細則」(令和8年6月5日施行)
- 国土交通省「一等無人航空機操縦士実地試験実施細則」(令和8年6月5日施行)
- 国土交通省「無人航空機操縦者技能証明」
- ドローンスクール千葉幕張「【2026年6月5日〜】ドローン国家資格の修了審査が変わる」(変更点の照合に使用)


