
ドローンの空撮でよく使われる基本の動き(カメラワーク)と、撮るとき・公開するときに守ることをまとめました。動きの名前は映像制作で一般的に使われる呼び方です。撮影のときは、機体を目で見ながら動かすのが前提です。
実際の撮影で試した結果ではなく、基本の動きと、国のガイドラインにある注意点の整理です。
基本のカメラワーク
| 名前 | 動かし方 | 向いている場面 |
|---|---|---|
| ドリー | 被写体に向かってまっすぐ近づく、または離れる | 建物や風景の主役に視線を集めたい |
| リビール | 手前の物の陰から抜ける、または上昇して景色を見せる | 景色を少しずつ見せたい |
| オービット | 被写体を中心に円を描いて回る | 建物や記念碑の全体を見せたい |
| トップダウン | カメラを真下に向けて、移動したり回転したりする | 畑、道路、海岸線などの模様 |
| ライズ | ゆっくり上昇する | 場所の広さ、スケール感を見せたい |
| ハイパーラプス | 少しずつ動きながら撮った映像を、早送りにする | 雲や人の流れ、時間の経過 |
はじめのうちは、1つのカットで動きを1種類にすると、操作に集中しやすくなります。前進しながら旋回して高度も変える、といった複数の操作を同時にすると、機体の位置や周りの障害物を見失いやすくなります。
よくある迷いポイント:「画面を見ながらでないと構図が決められない」
航空法では、機体を操縦者自身の目で見ながら飛ばすのが原則で、画面だけを見て飛ばすのは目視外飛行にあたります。構図の確認は画面、機体の位置と周りの確認は目、と役割を分けましょう。補助者がいれば、周りの監視を手伝ってもらえます。
撮るときに守ること
- 人・車・建物などから30m以上離す(30m未満で飛ばすには承認が必要)
- 空撮の前に、飛ばす場所が空港周辺・DID・重要施設の周辺などにあたらないか確認する(飛行禁止区域の調べ方)
- 河川・公園・国立公園などは、管理者のルールを確認する(飛ばせる場所の確認方法)
- 夕方の撮影は、日没後になると夜間飛行として承認が必要(夜間飛行の承認)
撮った映像を公開するときの注意(プライバシー)
総務省の「『ドローン』による撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドライン」では、次のような配慮が示されています。
| 場面 | 配慮すること |
|---|---|
| 住宅の近くで撮る | カメラを住宅に向けない。ズームを住宅に向けて使わない |
| 高層マンションの近く | カメラを水平に向けると室内が写りやすいので、水平に向けない |
| 住宅地の周辺 | ぼかしなどの加工ができないため、ライブ配信をしない |
| 写り込んだもの | 人の顔、車のナンバー、表札、住宅の外観、住人の様子、洗濯物などは、削除するかぼかしを入れる |
出典:総務省「『ドローン』による撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドライン」(平成29年5月最終改定)
カメラの設定
動画のシャッター速度は「フレームレートの2倍分の1」(30fpsなら1/60秒)が目安とされ、晴れた日はNDフィルターで明るさを抑えます。設定の考え方はドローンのカメラ性能の見方、DJI Mini 4 Proで選べる設定はMini 4 Proの撮影設定一覧、NDフィルターはNDフィルターの選び方で解説しています。
SNSに合わせた縦横比
| 縦横比 | 向いている場所 |
|---|---|
| 16:9(横長) | YouTubeなどの横長の動画 |
| 9:16(縦長) | 縦長の動画が中心のSNS。縦向き撮影に対応した機種なら、画質を落とさずに撮れる |
よくある質問
Q. 自動で撮影する機能を使ってもいいですか?
使えます。ただし、自動で飛んでいる間も、周りの安全を確認する責任は操縦者にあります。機体から目を離さず、すぐに止められるようにしておきましょう。
Q. 操縦に自信がありません
まず基本の操作を練習しましょう。ドローン操縦のコツで練習の進め方をまとめています。
参照元一覧
- 総務省「『ドローン』による撮影映像等のインターネット上での取扱いに係るガイドライン」(平成29年5月最終改定)
- 国土交通省 航空局「無人航空機(ドローン、ラジコン機等)の安全な飛行のためのガイドライン」(令和8年9月29日)
- 国土交通省 航空局「無人航空機に係る規制の運用における解釈について」(目視の定義)
- 国土交通省「無人航空機の飛行ルール」


