
ドローンの保険は、大きく「人や物への損害を補償する賠償責任保険」と「自分の機体を補償する機体保険」の2つに分かれます。この2つは役割がまったく違うので、まず違いを押さえてから、自分に必要なものを選びましょう。
保険の種類と役割
| 種類 | 補償されるもの | 補償されないもの |
|---|---|---|
| 賠償責任保険 | ドローンで他人にけがをさせた、他人の物を壊した場合の損害賠償 | 自分の機体の修理代 |
| 機体保険(動産保険) | 自分の機体の破損・水没・盗難など | 他人への損害賠償 |
| メーカーの交換サービス(DJI Care Refreshなど) | 衝突・水没・飛行中の紛失などで壊れた機体の交換(回数に上限あり) | 他人への損害賠償 |
「DJI Care Refreshに入っているから保険は大丈夫」と考えてしまいがちですが、Care Refreshは機体を交換するサービスで、他人への賠償をカバーするものではありません。違いはDJI Care Refreshとドローン保険の違いで詳しく解説しています。
保険は義務?法律上の位置づけ
| ケース | 保険の扱い |
|---|---|
| 総重量25kg以上の機体を飛ばす | 第三者賠償責任保険への加入が必要(2025年10月1日以降の許可・承認申請から) |
| レベル3.5飛行を行う | 第三者賠償責任保険への加入が必要 |
| 上記以外で、許可・承認を申請する | 申請のときに保険の加入状況を記載する |
| 特定飛行をしない趣味の飛行 | 法律上の加入義務はない |
出典:国土交通省 航空局の案内(2025年10月1日付)
国土交通省は、許可・承認を受けたあとも、飛ばす前に加入中の保険の内容と有効期間を確認するよう案内しています。加入義務がないケースでも、事故のときの賠償は自分で負うことになるため、賠償責任保険への加入を検討する人が多いのが実情です。
DJIの機体を買った人は「無償付帯賠償責任保険」を確認
DJIの対象機種を国内の正規ルートで新品購入した場合、1年間無償の賠償責任保険を利用できます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補償期間 | 登録が完了した日から1年間 |
| 補償の上限(標準プラン) | 対人:1事故につき1億円/対物:1事故につき5,000万円 |
| 引受保険会社 | 三井住友海上火災保険(幹事)、東京海上日動火災保険 |
| 利用の条件 | 自分で登録の手続きをすること(登録しないと補償されません) |
| 対象外 | 中古品(新古品を含む)、譲り受けた機体、展示機、海外版の製品 |
出典:エアロエントリー「無償付帯賠償責任保険」(2026年10月2日確認)。対象機種・補償内容は変わることがあるため、登録の前に公式ページで確認してください。
よくある迷いポイント:「買っただけで保険に入っている?」
無償付帯保険は、購入しただけでは始まりません。登録が完了した日から1年間です。また、1年たつと終わるので、2年目以降も飛ばすなら、有償の保険への切り替えを忘れないようにしましょう。
保険を選ぶときに確認する5つのポイント
- 用途:趣味だけか、仕事(報酬を受ける撮影・点検など)でも使うか。趣味向けの保険は、業務中の事故が対象外のことがあります。
- 補償の上限額:対人・対物それぞれの上限額。
- 対象になる機体:メーカーや機種が限定されていないか。自作機・中古機が対象か。
- 補償されない場合(免責):法令違反の飛行(無許可の特定飛行など)中の事故は、補償されないことがあります。
- 示談交渉サービスの有無:事故の相手との交渉を保険会社が行ってくれるか。
すでに入っている火災保険や自動車保険の個人賠償責任特約については、ドローンの事故が対象になるかどうかが契約によって違います。「入っているはず」と思い込まず、保険会社や代理店に確認してください。
用途別の考え方
| 使い方 | 考え方 |
|---|---|
| 趣味で飛ばす(DJI機を新品で購入) | まず無償付帯の賠償責任保険に登録。機体の破損が心配ならCare Refreshなどを追加 |
| 趣味で飛ばす(中古機・他メーカー) | 賠償責任保険に個別に加入 |
| 副業・仕事で飛ばす | 業務での使用が対象の賠償責任保険に加入。発注者から加入証明を求められることもある |
| 25kg以上の機体・レベル3.5飛行 | 第三者賠償責任保険への加入が必要 |
具体的な保険商品の比較はドローン保険おすすめ比較をご覧ください。
よくある質問
Q. 100g未満のトイドローンでも保険は必要ですか?
法律上の義務はありませんが、軽い機体でも人に当たればけがをさせる可能性があります。加入を検討する場合は、100g未満の機体が対象になる保険かを確認しましょう。
Q. 保険に入っていれば、許可なしで飛ばしても補償されますか?
法令に違反した飛行中の事故は、補償の対象外になることがあります。保険とは別に、必要な許可・承認を必ず取りましょう。
Q. 事故を起こしたら、まず何をすればいいですか?
けが人の救護を最優先にし、国土交通省への報告(原則DIPS2.0)と、保険会社への連絡を行います。飛行前の確認事項はドローンの安全な飛ばし方にまとめています。
まとめ
- 賠償責任保険は他人への損害、機体保険・Care Refreshは自分の機体のためのものです。
- 25kg以上の機体とレベル3.5飛行は、第三者賠償責任保険への加入が必要です。
- DJIの新品を買ったら、無償付帯の賠償責任保険に登録しましょう(登録日から1年間)。
- 仕事で使うなら、業務が対象の保険かどうかを確認します。
参照元一覧
- 国土交通省 航空局の案内(25kg以上の第三者賠償責任保険・申請時の保険加入状況の記載、2025年10月1日)
- 国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」
- エアロエントリー「DJI無償付帯賠償責任保険」
- DJI公式「DJI Care Refresh」


