
「ドローンを仕事で活用したい」「趣味でも安全かつルールを守って飛ばしたい」と考えたとき、最初に気になるのが資格取得にいくらかかるのかではないでしょうか。
ドローンの国家資格は、スクールの受講料だけでなく、学科試験、身体検査、限定変更、更新費用まで含めると、想像以上に差が出ます。さらに、補助金や助成金を使えるかどうかで、自己負担額は大きく変わります。
この記事では、ドローン国家資格の基本を必要最小限に整理したうえで、二等・一等の費用相場、試験手数料、補助金・助成金、更新費用、スクール選びのポイントまで、初心者にもわかりやすく解説します。
この記事の結論
- 二等無人航空機操縦士は、初学者で約15万円〜40万円が目安
- 一等無人航空機操縦士は、初学者で約50万円〜100万円以上になるケースもある
- 試験手数料は別途かかり、学科試験は一等9,900円・二等8,800円、身体検査は書類5,200円・会場19,900円が公式に案内されている
- 企業なら人材開発支援助成金、個人なら教育訓練給付制度や自治体補助金を確認する価値がある
- 技能証明の有効期間は3年なので、取得費用だけでなく更新費用も見込んでおく必要がある
ドローン免許の費用早見表
まずは、国家資格の総額イメージをざっくり把握しておきましょう。
スクールやコース、経験の有無、限定変更の有無によって金額は変わりますが、全体感をつかむには次の表が目安になります。
| 資格区分 | 対象 | 講習費の目安 | 別途かかる主な費用 |
|---|---|---|---|
| 二等無人航空機操縦士 | 初学者 | 約15万円〜40万円 | 学科試験・身体検査・交付関連費用・限定変更費用など |
| 二等無人航空機操縦士 | 経験者 | 約7万円〜25万円 | 学科試験・身体検査・交付関連費用など |
| 一等無人航空機操縦士 | 初学者 | 約50万円〜100万円以上 | 学科試験・身体検査・交付関連費用・限定変更費用など |
| 一等無人航空機操縦士 | 経験者 | 約30万円〜50万円 | 学科試験・身体検査・交付関連費用など |
※相場はスクールやコース内容によって変動します。特に限定変更の有無、実技時間、サポート内容で差が出やすいため、申込前に必ず総額を確認しましょう。
ドローン国家資格とは?費用の前に知っておきたい基本情報

国家資格は「一等」と「二等」の2種類
ドローンの国家資格は、正式には無人航空機操縦者技能証明と呼ばれ、一等無人航空機操縦士と二等無人航空機操縦士の2種類があります。
これは、無人航空機を飛行させるために必要な知識や能力を証明する制度で、すべての飛行で必須ではありませんが、一定の特定飛行では大きな意味を持ちます。[国土交通省]
一等・二等の違い
二等資格は、一定条件を満たした特定飛行において、許可・承認手続きの簡略化や不要化に関わるケースがあります。
一方で、一等資格は、レベル4飛行に関わる要件の一つであり、より高度な業務運用を目指す事業者にとって重要です。
ただし、実際にレベル4飛行を行うには、一等資格だけでなく、機体認証など他の要件も関係します。[DIPS 2.0]
有効期間は3年、更新も必要
技能証明書の有効期間は3年です。更新には、登録更新講習機関で更新講習を受け、身体適性の基準を満たしたうえで申請する必要があります。更新は有効期間満了の6か月前から可能で、満了1か月前までに必要な手続きを終える必要があります。[国土交通省]
DIPS 2.0は何をするシステム?
DIPS 2.0は、ドローンの機体登録、技能証明、飛行許可申請、飛行計画通報、事故報告などを扱う国のシステムです。
100g以上の機体登録や特定飛行に関わる手続きでも使うため、国家資格の取得を考える人は、あわせて理解しておくとスムーズです。[DIPS 2.0]
ドローン国家資格取得費用の内訳

取得ルートは「登録講習機関」と「直接試験」の2つ
国家資格を取得する方法は、大きく分けて登録講習機関(ドローンスクール)で学ぶルートと、指定試験機関で直接試験を受けるルートがあります。
多くの初心者は、実技や制度理解の面で安心しやすい登録講習機関ルートを選びます。
登録講習機関ルートではまとまった講習費がかかる一方、修了審査を通過すると、内容に応じて実地試験が免除される場合があります。
そのため、費用だけでなく、練習時間や理解しやすさまで含めて比較することが大切です。[無人航空機操縦士試験案内サイト]
公式に公開されている試験手数料
試験関連の手数料は、指定試験機関の案内サイトで公開されています。マルチローターの基本的な区分では、次の金額が目安です。[無人航空機操縦士試験案内サイト]
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 一等学科試験 | 9,900円 |
| 二等学科試験 | 8,800円 |
| 一等実地試験(マルチローター・基本) | 22,200円 |
| 二等実地試験(マルチローター・基本) | 20,400円 |
| 一等実地試験(限定変更) | 20,800円 |
| 二等実地試験(限定変更) | 19,800円 |
| 身体検査(書類) | 5,200円 |
| 身体検査(会場) | 19,900円 |
講習費以外に見落としやすい費用
ドローン免許の費用は、講習費だけでは終わりません。実際には次のような費用も発生しやすいです。
- 教材費・テキスト代
- 自主練習をする場合のレンタル機材代・練習場利用料
- 夜間飛行・目視外飛行などの限定変更費用
- 再試験や補講が必要になった場合の追加料金
- 遠方スクールを利用する場合の交通費・宿泊費
特に初学者が一等資格を目指す場合は、限定変更や練習費も含めて総額が大きくなりやすいため、申込前に「最終的にいくらかかるか」を確認するのが重要です。
チェックポイント:スクール選びでは、単純な受講料だけでなく、限定変更込みか・追加練習が有料か・修了後サポートがあるかまで確認すると失敗しにくくなります。
ドローン免許取得に活用できる補助金・助成金

企業なら「人材開発支援助成金」を確認
会社が従業員向けの研修としてドローン資格取得を進める場合は、人材開発支援助成金の対象になる可能性があります。
これは基本的に個人申請ではなく、事業主が申請する制度です。対象となる訓練内容や要件はコースによって異なるため、申込前に最新条件を確認しましょう。[厚生労働省]
個人なら「教育訓練給付制度」を確認
個人で資格取得を目指す場合は、教育訓練給付制度の対象講座かどうかを確認しておくと安心です。
注意点は、すべてのドローンスクール・コースが対象ではないことです。講座単位で指定されているかを事前に調べる必要があります。[教育訓練給付制度 検索]
自治体独自の補助金も見逃せない
都道府県や市区町村によっては、資格取得支援や人材育成支援の名目で、ドローン関連講座の受講費を補助している場合があります。
制度名や対象条件は地域ごとに違うため、自治体名と「ドローン 資格 補助金」で検索し、最新の公募要領を確認するのがおすすめです。
| 制度名 | 主な対象 | 確認ポイント |
|---|---|---|
| 人材開発支援助成金 | 企業・事業主 | 事業主申請であること、対象訓練や要件を事前確認 |
| 教育訓練給付制度 | 個人 | 講座が指定対象か、申請時期・条件を確認 |
| 自治体独自補助金 | 個人・事業者 | 年度・地域・予算枠で条件が変わる |
補助金申請で失敗しやすい3つのポイント
- 受講前の確認不足
制度によっては、受講開始前の確認や手続きが必要です。申し込んでからでは間に合わないケースがあります。 - 対象講座の確認漏れ
「このスクールなら対象」と思い込まず、必ず講座単位で確認しましょう。 - 書類と期限の管理ミス
領収書、修了証明書、申請期限などを後回しにすると、給付対象外になる恐れがあります。
補助金活用のコツ:「スクールを決めてから制度を調べる」のではなく、制度を使えるか確認してからスクールを選ぶほうが失敗しにくくなります。
ドローン国家資格の更新費用と更新手続き

更新は3年ごと、6か月前から準備できる
技能証明書は3年ごとに更新が必要です。更新は有効期間満了の6か月前から可能で、満了1か月前までに必要手続きを終える必要があります。
更新時には、登録更新講習機関で更新講習を受け、身体適性検査を行ったうえで申請します。[国土交通省]
更新時にかかる主な費用
更新時には、次のような費用を見込んでおくと安心です。
- 登録更新講習機関への更新講習費
- 身体適性確認に関わる費用
- 申請関連費用
- 必要に応じた交通費・宿泊費
更新講習の費用は講習機関ごとに差が出るため、期限が近づいたら複数校を比較するのがおすすめです。
更新で損しないためのポイント
- 期限ぎりぎりではなく、早めに講習機関を探す
- 更新時期をカレンダーやリマインダーで管理する
- 違反や事故を避け、日頃から安全運航を徹底する
安いスクールと高いスクール、どこが違う?
同じ国家資格でも、スクールによって料金差があります。主な違いは、設備、実技時間、講師体制、サポート範囲です。
格安校で確認したいポイント
- 実技時間が短すぎないか
- 追加練習や再受講が有料か
- 講師1人あたりの受講生数が多すぎないか
- DIPS関連や申請サポートがあるか
初学者は「実技時間」と「卒業後サポート」を重視
初学者は、安さだけで選ぶと不安が残ることがあります。
特に、修了後に飛行申請や実務運用へ進みたい人は、実技の密度と卒業後サポートもあわせて比較することが、結果的に費用対効果を高めます。
よくある質問
ドローン免許の取得費用は全部でいくらかかりますか?
二等の初学者なら15万円〜40万円程度、一等の初学者なら50万円〜100万円以上が目安です。
ここに学科試験、身体検査、限定変更、交通費などが加わることがあります。
国家資格は必ず必要ですか?
いいえ。国土交通省でも、技能証明はすべての飛行で必須ではないと案内されています。
ただし、特定飛行や業務利用の内容によっては、資格取得のメリットが大きくなります。
補助金はあとから申請できますか?
制度によっては、受講前の確認や事前手続きが必要です。あとからでは対象外になることもあるため、必ず申込前に確認しましょう。
更新費用も考慮しておくべきですか?
はい。技能証明の有効期間は3年なので、取得時だけでなく、将来の更新費用も含めて予算を考えるのがおすすめです。
まとめ|ドローン免許の費用は「講習費」だけでなく総額で考える
ドローン国家資格の取得費用は、二等・一等の違い、初学者か経験者か、限定変更の有無によって大きく変わります。だからこそ、講習費だけを見るのではなく、試験手数料・限定変更・交通費・更新費用まで含めた総額で判断することが大切です。
また、企業なら人材開発支援助成金、個人なら教育訓練給付制度や自治体補助金が使える可能性があります。制度をうまく使えれば、自己負担を抑えながら国家資格取得を目指せます。
「とにかく安いスクール」ではなく、実技時間、講師体制、申請サポート、更新まで含めた運用コストを見ながら、自分に合った方法を選んでいきましょう。
▼ 機体登録(DIPS2.0)の手順を確認したい方
▼ ドローン免許の難易度・合格ルートを知りたい方
▼ 副業・仕事でドローンを活かしたい方




