
ペイロード(payload)は、ドローンに載せて運べる物の重さのことです。カメラや荷物、散布用のタンクなどがこれにあたります。この記事では、ペイロードの考え方と、物を載せる・付けるときにかかわる航空法のルール(重さの数え方、物件投下、危険物、登録の変更)を、国土交通省の資料をもとに整理します。
ペイロードと重さの考え方
| 用語 | 意味 |
|---|---|
| 機体の重量 | 機体本体とバッテリーの合計。100g以上かどうか(航空法の無人航空機にあたるか)は、この重さで判断する |
| 最大離陸重量 | メーカーが決めた、離陸できる重さの上限(機体+載せる物) |
| ペイロード | 機体に載せられる物の重さ。おおむね「最大離陸重量−機体の重量」 |
国土交通省の通達では、100gの判断に使う重量は機体本体とバッテリーの合計で、バッテリー以外の取り外せる付属品は含まないとされています。
重いほど飛行時間は短くなる?
一般に、同じ機体なら載せる物が重いほど、飛ばすのに必要な力が増え、飛行時間は短くなります。ただし、バッテリーは例外です。たとえばDJI Mini 4 Proでは、公式スペックで次のようになっています。
| バッテリー | 重さ | 最大飛行時間 |
|---|---|---|
| 標準 | 約77.9g | 34分 |
| Plus(大容量) | 約121g | 45分 |
重くなっても容量が増えるため、飛行時間は長くなります。そのかわり、Plusを付けると機体は249gを超えます。日本の機体登録は100g以上が対象なので、どちらでも手続きは同じです。
出典:DJI公式「DJI Mini 4 Pro 仕様」(2026年10月23日確認)
物を載せる・付けるときの航空法のルール
| やりたいこと | かかわるルール |
|---|---|
| 飛行中に物を落とす | 物件投下として国の承認が必要。水や農薬などの液体の散布も物件投下にあたる |
| 荷物を運んで、地面に置く・人に手渡す | 地面に置く、地上の人に直接渡す行為は、物件投下にあたらない |
| 危険物を運ぶ | 火薬類・高圧ガス・引火性の液体などの危険物の輸送は、国の承認が必要。ただし、飛行に必要な燃料や電池などは対象外 |
| カメラやライトなどを後から付ける(改造) | メーカーが認めていない改造や、重量・最大離陸重量・寸法が±10%以上変わる場合は、機体登録の変更の届出が必要 |
| 総重量が25kg以上になる | 国家資格と機体認証による許可・承認の省略が使えない飛行がある、第三者賠償責任保険への加入が必要(2025年10月1日から)、登録記号の文字は25mm以上 |
出典:国土交通省「無人航空機に係る規制の運用における解釈について」(令和8年4月1日最終改正)、「ドローン登録システム よくある質問」
よくある迷いポイント:「アクセサリーを付けたら100gを超えた。登録が必要?」
100gの判断は、機体本体とバッテリーの合計で行います。バッテリー以外の取り外せる付属品は含みません。ただし、すでに登録している機体で、改造によって重量などが±10%以上変わる場合は、変更の届出が必要です。
ペイロードで機体を選ぶときの考え方
| 使い方 | 確認すること |
|---|---|
| 空撮 | カメラは機体と一体の機種が多い。追加の物を付ける前提なら、メーカーが対応アクセサリーとして案内しているか |
| 物流・荷物の運搬 | 最大離陸重量と、荷物を載せたときの飛行時間。物件投下にならない受け渡し方法 |
| 農薬・肥料の散布 | タンクの容量と、散布に必要な承認(ドローンで農薬散布をするには) |
| 点検・測量 | 載せるセンサー(赤外線カメラ・レーザーなど)に機体が対応しているか(ドローン点検の基礎、ドローン測量) |
最大離陸重量を超えて載せると、離陸できない、操縦が不安定になるといったおそれがあります。メーカーが決めた範囲の中で使いましょう。
よくある質問
Q. 荷物を運ぶだけなら、承認はいりませんか?
飛行中に落とさず、地面に置いたり人に手渡したりするなら、物件投下にはあたりません。ただし、飛ばす場所や方法(DID上空、目視外など)によっては、別に許可・承認が必要です。物流での使い方はドローン物流とはをご覧ください。
Q. 水をまくのも物件投下ですか?
はい。国土交通省の通達では、水や農薬などの液体の散布も物件投下にあたるとされています。
参照元一覧
- 国土交通省 航空局「無人航空機に係る規制の運用における解釈について」(重量の考え方・物件投下・危険物)
- 国土交通省「飛行ルール(航空法第11章)の対象となる機体」
- 国土交通省「ドローン登録システム よくある質問」(改造時の変更の届出)
- 国土交通省 航空局の案内(25kg以上の第三者賠償責任保険、2025年10月1日)
- DJI公式「DJI Mini 4 Pro 仕様」(バッテリー)


