【2026年版】FPVドローンの始め方|必要な機材と、目視外飛行の承認・無線の資格・機体登録のルール

FPV(First Person View)ドローンは、機体のカメラ映像をゴーグルで見ながら操縦するドローンです。機材をそろえる前に、「ゴーグルで飛ばす=目視外飛行」という法律上の扱いと、使う電波によっては無線の資格が要ることを知っておくと、買い直しや手続きのやり直しを防げます。

 

この記事の結論

  • 屋外で100g以上の機体をゴーグルだけを見て飛ばすのは目視外飛行で、国の承認が必要です。
  • 映像の電波に5GHz帯のアマチュア無線を使う機材は、アマチュア無線技士の資格と無線局の免許が必要です(仕事には使えません)。技適マークのある2.4GHz帯などの製品なら、無線の免許は不要です。
  • 屋内の飛行は航空法の対象外なので、最初の練習はシミュレーターと屋内から始めるのが現実的です。

 

FPVドローンを始めるまでの流れ

ステップ やること
1 どこで・何のために飛ばすかを決める(屋内練習/屋外の空撮/レース)
2 機材の方式(電波)を選び、無線の資格・免許が必要か確認する
3 シミュレーターと屋内で練習する
4 屋外で飛ばすなら、機体登録・リモートID・目視外飛行の承認を済ませる
5 補助者をつけて、広く安全な場所で飛ばす

 

必要な機材

機材 役割 選ぶときの確認点
機体 小型の屋内向け(Tiny Whoopなど)から、屋外向けまで 重量(100g以上か未満か)、映像の伝送方式
ゴーグル 機体の映像を見る 機体の伝送方式に対応しているか
送信機(プロポ) 操縦する 機体・受信機の通信方式に対応しているか、技適マークがあるか
バッテリー・充電器 — 機体に合う規格か。リチウムポリマー電池は取扱説明書に沿って保管・充電する
シミュレーター パソコンで操縦を練習する 手持ちの送信機をつなげるか

機体・ゴーグル・送信機がセットになった完成品は、方式の組み合わせで迷わずに済みます。パーツを選んで組む場合はFPVドローンのパーツと組み立て、機種の比較はFPVドローンおすすめ機種をご覧ください。

 

無線の資格・免許が必要なケース

FPVで一番つまずきやすいのが電波のルールです。映像を送る電波の種類で、必要な手続きが変わります。

使う電波 必要な資格・免許 仕事での使用
技適マークのある2.4GHz帯などの製品 不要 できる
5GHz帯のアマチュア無線(趣味のFPVで多い) アマチュア無線技士の資格+無線局の免許 できない
5.7GHz帯などの無人移動体画像伝送システム 第三級陸上特殊無線技士以上の資格+無線局の免許 できる

出典:総務省 電波利用ホームページ「ドローン等に用いられる無線設備について」

  • 無線局の免許は、資格を取っただけではもらえません。使う機器ごとに申請が必要です。
  • 海外から個人輸入した機材は、技適マークがないことがあります。そのまま電波を出すと電波法違反になるおそれがあるため、購入前に確認しましょう。

よくある迷いポイント:「FPVで撮った映像を仕事に使いたい」

アマチュア無線は、仕事(業務)には使えません。報酬を受ける撮影でFPVを使うなら、技適マークのある製品か、業務用の無線(第三級陸上特殊無線技士以上+無線局の免許)を使う機材を選ぶ必要があります。

 

航空法のルール:ゴーグルでの飛行は「目視外飛行」

航空法では、ドローンは機体を自分の目で見ながら飛ばすのが原則です。ゴーグルの映像だけを見て飛ばすのは目視外飛行にあたり、100g以上の機体を屋外で飛ばすには国土交通大臣の承認が必要です。

飛ばし方 必要な手続き(100g以上)
屋内で飛ばす 航空法の対象外(機体登録・承認とも不要)
屋外で、ゴーグルを使って飛ばす 機体登録・リモートID、目視外飛行の承認、飛行計画の通報、飛行日誌
屋外で、DIDの上空や人・物から30m未満でも飛ばす 上記に加えて、DID上空の許可・30m未満の承認

国土交通省の航空局標準マニュアルでは、目視外飛行について、飛行ルートの下に第三者がいないことを確認し、双眼鏡などを持った補助者を置くこと、操縦者は目視外飛行の訓練を修了した人に限ることが書かれています。申請は飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前までに行います。

国家資格(二等以上)を持ち、目視外飛行の限定変更を受け、機体認証を受けた機体を使う場合は、条件を満たせば承認が不要になります。機体認証を受けていない機体で飛ばす場合は、国家資格があっても承認の申請が必要です。

申請の種類は飛行許可・承認・通報の違い、機体登録はDIPS2.0で機体登録をする手順で解説しています。

 

100g未満の機体なら?

100g未満の機体は、目視外飛行の承認や機体登録の対象外です。ただし、空港周辺・150m以上の空域、小型無人機等飛行禁止法、条例、そして電波法は100g未満でも適用されます。「軽いから無線の免許もいらない」とはなりません。詳しくはドローン100g未満の規制まとめをご覧ください。

 

練習の進め方

  1. シミュレーターで、スティック操作と機体の向きに慣れる
  2. 屋内で、小型の機体を低い高さで飛ばす(人やペット、壊れやすい物のない場所で)
  3. 屋外は、必要な手続きを済ませ、補助者をつけて、人や建物のない広い場所から始める

 

よくある質問

Q. FPVドローンに「ドローンの免許」は必要ですか?

国家資格(無人航空機操縦者技能証明)は必須ではありません。屋外で飛ばす場合に必要なのは、目視外飛行の承認などの手続きです。これとは別に、使う電波によっては無線の資格が必要になります。資格の種類はドローンの資格の種類まとめをご覧ください。

Q. 手続きをしないで飛ばすとどうなりますか?

承認なしで目視外飛行をすると、航空法違反として50万円以下の罰金の対象です。機体登録をせずに飛ばした場合は、1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象になります。無線の免許がないまま電波を出した場合は、電波法違反になります。

Q. 保険には入ったほうがいいですか?

FPVは速度が出やすく、操縦の難易度も高いため、賠償責任保険への加入を検討しましょう。選び方はドローン保険の選び方で解説しています。

 

参照元一覧

※航空法の罰則は行政書士法人の罰則一覧(2026年7月版)で照合しています。

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