FPVドローンの自作とパーツ選び【2026年版】|主なパーツの役割と、映像送信機の無線局手続き・自作機の機体登録

FPVドローンを自分でパーツから組み立てる場合、機体を作ること以上に気をつけたいのが電波の手続きです。この記事では、主なパーツの役割と、自作機で必要になる無線局の手続き(電波法)と機体登録・承認(航空法)を、総務省と国土交通省の情報をもとに整理します。

FPVを始める全体の流れはFPVドローンの始め方、完成品の機種はFPVドローンのおすすめ機種で解説しています。パーツの価格は製品や時期で大きく変わるため、この記事では載せていません。

 

この記事の結論

  • 映像の送信機(VTX)に5GHz帯のアマチュア無線を使うなら、アマチュア無線技士の資格と無線局の免許が必要で、仕事には使えません。
  • 技適のない機器や自作・改造した機器でアマチュア局を開くには、保証(JARDなど)か落成検査が必要です。
  • 100g以上の自作機は機体登録が必要です。製造番号は半角英数字20桁以内で自分で決めます。
  • ゴーグルで飛ばすのは目視外飛行にあたり、屋外では国の承認が必要です。

 

FPVドローンの主なパーツと役割

パーツ 役割 選ぶときの確認点
フレーム 機体の骨組み プロペラのサイズに合うか
モーター プロペラを回す フレーム・プロペラ・バッテリーの電圧との組み合わせ
ESC(スピードコントローラー) モーターの回転数を制御する モーターとバッテリーに合う電流・電圧か
フライトコントローラー 機体の姿勢を保ち、操縦の信号を各モーターに伝える 使う設定ソフトや受信機との対応
受信機・送信機(プロポ) 操縦の信号をやりとりする 同じ通信方式か、技適マークがあるか
カメラ・映像送信機(VTX)・アンテナ 映像をゴーグルに送る 使う周波数帯と、必要な資格・免許(下の表)
ゴーグル 機体の映像を見る 映像送信機と同じ方式か
バッテリー 電源 セル数(電圧)と容量、充電器
プロペラ 推力を生む フレームとモーターに合うサイズ

 

完成品と自作の違い

完成品 自作
電波の手続き 技適マークのある製品なら手続きが少ない パーツごとに技適の有無を確認。技適のない映像送信機は保証などが必要
機体登録 メーカー・型式を一覧から選べることが多い 「自作した機体・その他」で登録し、製造番号を自分で決める
リモートID 内蔵している機種がある 外付けのリモートID機器が必要になる
組み立て 不要 はんだ付けや設定ソフトでの調整が必要
故障したとき メーカーの修理・保証 自分で原因を探して直す

はじめてのFPVなら、まず完成品とシミュレーターで操縦に慣れ、仕組みが分かってから自作に進むと、手続きと組み立てでつまずきにくくなります。

 

電波の手続き(電波法)

無線の種類 無線局の免許 資格 仕事での利用
2.4GHz帯(技適マークのある小電力の機器) 不要 不要 できる
5GHz帯のアマチュア無線(FPVでよく使われる) 必要(アマチュア局) アマチュア無線技士 できない
5.7GHz帯・2.4GHz帯の無人移動体画像伝送システム(最大1W) 必要(携帯局) 第三級陸上特殊無線技士以上 できる

出典:総務省 電波利用ポータル「ドローン等に用いられる無線設備について」(2026年10月23日確認)

  • 5GHz帯のアマチュア無線は、周波数の割り当て上「二次業務」で、ほかの優先される無線局に妨害を与えないように使う必要があります。
  • 5.8GHz帯はETCや駐車場の管理などに使うDSRCに割り当てられているため、その付近では使わないよう案内されています。
  • 免許がいらない小電力の無線でも、技適を受けた機器である必要があります。

 

技適のない機器でアマチュア局を開くには

技適を受けていない機器(海外製品、自作・改造した機器など)でアマチュア局を申請するときは、次のどちらかが必要です。

方法 内容
保証 一般財団法人日本アマチュア無線振興協会(JARD)などの保証を受け、保証書を開局申請に添付する(空中線電力200W以下の無線設備に限る)
落成検査 管轄の総合通信局の担当窓口に問い合わせる

近畿総合通信局のよくある質問では、アマチュア局の新規の免許の手数料は、電子申請で50W以下なら2,750円、審査は不備がなければ受け付けからおおむね1か月程度とされています。手数料や手続きは、管轄の総合通信局で確認してください。

 

よくある迷いポイント:「海外通販で買った映像送信機をそのまま使っていい?」

技適マークのない機器で電波を出すには、アマチュア局として免許を受ける(保証または落成検査を経る)などの手続きが必要です。手続きをせずに使うと、電波法違反になるおそれがあります。買う前に、技適マークの有無と、使う周波数帯を確認しましょう。

 

航空法の手続き

手続き 自作機での注意点
機体登録 100g以上(機体とバッテリーの合計)なら必要。一覧にない機体は「自作した機体・その他」を選び、製造番号を半角英数字20桁以内で自分で決める
リモートID 内蔵していない機体は、外付けのリモートID機器を付ける
目視外飛行の承認 ゴーグルで飛ばすのは目視外飛行にあたる。屋外では原則として国の承認が必要で、補助者の配置などの体制も求められる
許可・承認の申請 機体の機能や性能を示す資料を、自分で用意する

手続きの詳細は、DIPS2.0で機体登録をする手順、リモートIDの設定方法、許可・承認・通報の違いをご覧ください。100g未満の機体のルールはドローン100g未満の規制まとめにあります。

 

よくある質問

Q. 屋内で飛ばすだけなら、手続きはいりませんか?

屋内の飛行は航空法のルールの対象外です。ただし、電波を出す以上、電波法は屋内でも関係します。5GHz帯のアマチュア無線を使うなら、資格と免許が必要です。

Q. FPVで撮った映像を仕事に使いたい

アマチュア無線は仕事に使えません。技適マークのある製品か、業務用の無線(第三級陸上特殊無線技士以上と免許が必要)を使います。

 

参照元一覧

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