
ドローンを飛ばす場所が人口集中地区(DID)に当たるかどうかで、国の許可が必要かが変わります。この記事では、DIDの意味・調べ方・DIDだった場合の手続きを、国土交通省の案内に沿って整理します。
この記事は公開情報をもとにした整理です。地図サービスの画面は変わることがあるため、公式サイトもあわせて確認してください。
この記事の結論
- DIDは国勢調査の結果で決まる人口の多い地区で、ドローンの規制には令和2年(2020年)国勢調査のDIDが使われています。
- 国土交通省は、DIDの確認に国土地理院の「地理院地図」などを使うよう案内しています。
- 2026年7月から、工業専用地域の中はDID上空の規制の対象外になりました(国土交通省告示第435号)。
- DID上空で100g以上のドローンを飛ばすには、DIPS2.0で国の許可を受け、飛ばす前に飛行計画を通報します。
DID(人口集中地区)とは
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 意味 | 国勢調査の結果をもとに設定される、人口が集中している地区 |
| 主な基準 | 人口密度が1平方キロメートルあたり4,000人以上の地域が隣り合い、合わせて人口5,000人以上になる地区 |
| ドローン規制で使われるデータ | 令和2年国勢調査の結果 |
| 見直し | 国勢調査(5年ごと)の結果が出ると更新される |
| 2026年の変更 | 工業専用地域(都市計画法)の中は、DID上空の規制の対象外(2026年7月から) |
出典:国土交通省「無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法」、総務省統計局「人口集中地区とは」
よくある迷いポイント:「田舎だからDIDじゃないはず」
地方の町でも、駅前や住宅地がDIDになっていることがあります。反対に、都市の近くでも田畑や河川敷はDIDの外のことがあります。感覚で判断せず、必ず地図で確認しましょう。
DIDの調べ方
方法① 地理院地図(国土地理院)で確認する
- 国土地理院の「地理院地図」(
- 画面左上の「地図」メニューから、人口集中地区の地図を選んで重ねる(「その他」の中にある「人口集中地区」の令和2年のデータを選択)
- 飛ばしたい場所を検索し、色が塗られた範囲に入っていないか確認する
- 境界の近くでは、地図を拡大して離着陸場所と飛行範囲の両方を確認する
※メニューの名前や位置は変わることがあります。
方法② DIPS2.0の地図で確認する
DIPS2.0の飛行計画の通報などで使う地図でも、DIDなどの空域を確認できます。申請や通報の前の最終確認に使いましょう。
方法③ 民間の地図アプリ・機体のアプリ
ドローン向けの民間アプリや、DJI Flyなど機体のアプリでも空域を表示できるものがあります。現地での目安として便利ですが、データの更新時期がアプリごとに違うため、最終確認は公式の地図で行いましょう。
工業専用地域は対象外に(2026年7月から)
国土交通省告示第435号で、都市計画法の工業専用地域の中の区域は、DID上空の飛行禁止の対象から外れました。工業専用地域かどうかは、市区町村の都市計画図で確認できます。
- 工業専用地域の中なら、DIDを理由とした許可は不要です。
- 夜間・目視外・人や物から30m未満など、ほかの特定飛行に当たる場合は承認が必要です。
- 工場の敷地の上空を飛ばすなら、土地の所有者・管理者の同意が必要です。
DIDで飛ばしたい場合の手続き
| 手続き | 内容 | タイミング |
|---|---|---|
| 機体登録 | 100g以上の機体はDIPS2.0で登録 | 最初に |
| 飛行許可の申請 | DIPS2.0から「人口集中地区の上空」の飛行許可を申請 | 飛行開始予定日の少なくとも10開庁日前 |
| 飛行計画の通報 | DIPS2.0から飛行の日時・経路などを通報 | 飛行を始める前 |
| 飛行日誌 | 飛行記録・点検の記録をつける | 飛行・点検のたび |
国家資格(二等以上)を持ち、機体認証を受けた25kg未満の機体を使い、立入管理措置などの条件を満たす場合は、DID上空の飛行の許可が不要になることもあります。詳しくはドローンの資格の種類まとめをご覧ください。
申請の種類は飛行許可申請の種類まとめ、通報の手順は飛行計画の通報方法で解説しています。
よくある質問
Q. 許可なくDID上空で飛ばすとどうなりますか?
航空法違反として50万円以下の罰金の対象です。飛行計画を通報しなかった場合は、別に30万円以下の罰金の対象になります。
Q. 100g未満のドローンもDIDの許可が必要ですか?
100g未満の機体は、DID上空の規制の対象外です。ただし、空港周辺・150m以上、小型無人機等飛行禁止法、条例などは適用されます。詳しくはドローン100g未満の規制まとめをご覧ください。
Q. 離陸場所はDIDの外で、飛行中にDIDに入る場合は?
飛行する経路の一部でもDIDの上空に入るなら、DID上空の飛行として許可が必要です。
まとめ
- DIDは令和2年国勢調査のデータで、地理院地図などで確認します。
- 2026年7月から、工業専用地域はDID上空の規制の対象外です。
- DIDで飛ばすなら、10開庁日前までに許可を申請し、飛ぶ前に飛行計画を通報します。
DID以外の禁止エリアもあわせて確認するにはドローンの飛行禁止区域と飛ばせる場所の調べ方をご覧ください。
参照元一覧
- 国土交通省「無人航空機の飛行禁止空域と飛行の方法」(DIDの確認方法・告示第435号)
- 総務省統計局「人口集中地区とは」
- 国土地理院「地理院地図」
- 国土交通省「無人航空機の飛行許可・承認手続」
- 国土交通省「飛行計画の通報・飛行日誌の作成」(通報義務・罰則)
- 国土交通省「無人航空機 飛行許可・承認申請ポータルサイト」
※無許可飛行の罰則は行政書士法人の罰則一覧(2026年7月版)で照合しています。


